ホモサピエンス日誌。

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今年の仕事ぶりを振り返ってみる:1月。

気づけばもう12月も10日前後になっているので、今年の仕事ぶりを振り返ってみようと思う。

 


今年1月は最初に配属されたプロジェクトから離れることもあって、引継ぎなどでバタバタしたスタートだった。最初に配属されたプロジェクトの評価は上々で、「こんなにできるのに、いなくなるがもったいない」と上司に言ってもらえたのがとても嬉しかった。

 

最初のプロジェクトは正直上司が忙しすぎてほぼ放置プレイだったので、ひたすら自分から上司の目に留まるようなアウトプットを出すのが仕事だった。何かお題を与えられたらそれについてアイデアを膨らませて、パワーポイントなどで表現する、といったことは大学時代からずっと好きだったし、同じ要領で仕事ができたのは大きいなと思う。「意外と会社でも通用するスキルなんだな」ということがわかり、これは今後強みにしていっていいのかもな、と思った。

 

ただ、同期がゴリゴリJavaPythonなどプログラミングをしている中、自分だけひたすらパワポを書いていたので、一体自分の職業はなんなんだろうな、のも事実で、エンジニアよりこういうコンサルワークに近い仕事の方が得意なんだろうなとは直感的に感じた。プログラミングは時間をかければ人並みにはできるけど、才能がある方ではないな、と同期を横目に見ながら思った。

 

ただパワポ書きしかできない人にはなるのは嫌だったし、エンジニアとしてある程度技術がわかり、モノを作れる人になりたいなと思っていたから、プロジェクト以外でアプリ製作(自分がメインでやったのはアプリデザインだけど)をやったりしてみた。こういう課外活動をしてみると、プロジェクトやクライアントの論理に縛られず、自分で0から1を作る貴重な機会になり、学べることも多かった。

 

ターゲットの気持ちを想像して仮説を立てる。仮説を基にヒアリングする。
ヒアリング結果をもとにより精緻な仮説を立てて、そこから解決策を練る。
解決策を実際にアプリの機能に落としていって、アプリデザイン・画面を考える。
画面ごとに担当を割り振り、期限を決めて、その進捗を管理、自分も開発する。
出来上がったアプリをデモ用に見せ方を考える。説明用資料を作る。

 

ざっと書き出してみただけでこれだけやることがあり、一つ一つに学びがあった。
自分はゴリゴリのエンジニアで開発がそこまでできるわけではないけれど、それぞれの局面で色々とロールを変えながら、最後までモノを作り抜く、というのは意外と得意なのかもしれないとこの経験を通して思った。

 

と同時に、少人数であれば、こういう仕事の進め方はできるけれど、若手のうちはそれぞれのフェイズで一個人としてのロールを全うすることが求められるのだな、というのがプロジェクトとの比較でわかってきた。

 

大きなプロジェクトだと、だいたいすでに仕事のフロー、仕事の成果物は決まっていて、後はもうその枠の中でどれだけアウトプットを正確かつ素早く作れるかが求められる。「それが悪い」と言っているわけではなくて、むしろ全体最適化の観点から見たら大きな仕事の進め方はそうであってしかるべきだとも思う。

 

10人くらいまでの規模なら、なんとかそのチーム内で生み出した独自のやり方で、進めていけるのかもしれないけれど、もっと大きなチームになると、コミュニケーションコストも膨大になってきて、その交通整理をする意味で、既に他のプロジェクトのやり方を踏襲・アレンジして進めるのが効率がいいのだと思う。言い換えれば「0から1」ではなく、「すでにある1を転用して、さらに大きな100を目指す」ことが大きな仕事の進め方の一つなのだなと最近感じる。

 

大企業だからこそ、こういう仕事の知見というのか、集合知みたいなものを知れるのは大きい。ただ、自分がその集合知の中で働くこと以上に、集合知を自分の中で咀嚼・因数分解して、自分がいざ0から1を作るとなったときに転用できるようにしておかなければならない。それはドキュメントしかり、会社独自のフレームワークしかり、クライアントとの折衝の仕方しかりで、この集合知をいかに自分なりにアレンジして使いこなせるようになるかが今後肝になってくるなと改めて思う。

 

…1年の振り返りをするつもりが、結局1月しか振り返れなかったので、また気が向いたらそのあとも書こうと思う。